
北の暮らし9
〜初めて越冬〜
2001.3.25
早いもので私が北海道に移住して9ヶ月が過ぎ、もうすぐ華やかな春がやってきます。
つまり、初めての北海道での越冬も終わりです。
冬の北海道は何度も来て、何日も生活し、マイナス30度の世界も経験していましたが、実際に北海道で越冬して、「遊びに来たときと寒さの感じ方が違う!」と言うことを強く感じました。
ここでは、初めての越冬で感じた「北海道の冬」を記します。
1.雪
・実は私は雪が大好きです。関東でも毎年1,2回積雪がありますが、残念ながらあれは雪ではないと私は思っています。
関東の雪は湿り雪です。ちょうど春先に降る、北海道の雪と似たような感じでべちゃべちゃ雪です。そんな雪でも関東で降れば大喜びでした。
では、北海道の雪とは?!
北海道の雪はいわゆるパウダースノーです。雪が積もっても息を吹きかけると舞い上がります。肩や頭に雪が積もっても融けないので、簡単に振り落とせます。 そんな雪が降ったのは昨年の10月中旬でした。
この時はいきなり20cm以上もつもり、驚きました。その後も2週間置きにドカ雪があり、正直言って参りました。
何が大変かと言うと、雪掻き!雪国の生活では当たり前だと思うのですが、ほとんど雪かきをしたことのない私にとっては苦痛でした。なにせ車の屋根の上には20cm以上の雪があり、始めはブラシで落としていたのですが、届かないは…。落ちないは…。で結局スコップで落としました。車の雪を使って落とすなんて初 めての経験でした。11月になると根雪になり、雪の中の生活が始まりクリスマスを迎えます。当然クリスマスはホワイト・クリスマスです!!(実はあこがれてました)
年が明けて1月になると雪も寒さも本番です。(今年は例外で1月の降雪は少なかったみたいです。それでも、パラパラと降ってましたが…。)
2月の中旬を過ぎた頃から、降雪が減り少しずつ雪が融け始め3月にはいると道路の雪が一気に無くなります。そして気温が上がり、雪が雨に変わり一歩一歩春に向かっていくようです。
雪が大好きな私のとっては、ちょっぴり寂しいですが…。
2.寒さ
今年は例年になく寒い冬だったそうです。(実際私も寒かったです。)特に1月から2月にかけては連日最高気温がマイナス二桁。仕事終えて家に帰ると、部屋の 温度計が2度。おまけにストーブをつけても室温が上がらず、寝る頃でも10℃度程度でした。
また、ニュースでご存じの方も多いかと思いますが、冬の使者である流氷が観測史上最も早く接岸し、知床半島・根室半島を越え太平洋側の厚岸まで達しました。 そして不凍湖で知られる支笏湖が全面凍結し、釧路や日高の港も凍結して大騒ぎになってました。(しかし、シベリアでは−50℃と言ってましたが恐ろしい世界 です。)
この寒さで最も注意しなくてはならないのが、水道管の破裂。
北海道の家庭では、冬の間に外泊するときは「水を落とす」と言う習慣があります。場所によっては毎晩、寝るときに必ず落とすところもあります。
この「水を落とす」とはなんぞや?
これは、水道管内に残った水が凍って破裂するのを防ぐために、水道管の水をすべて流し破裂するのを防ぐ防衛策です。
家に誰かがいるときは、暖房をつけているのである程度は凍結を防げるのですが、外出して暖房が消えると部屋の中は氷点下!つまり凍ります…。と言うわけで水 を落とすのです。しかし、今年は落としても凍って破裂してしまった家庭が続出したとか…。
3.冬の運転
冬の車の運転、やはり恐ろしいです。特に、私が怖かったのは圧雪アイスバーンと吹雪です。
前者の圧雪アイスバーンは、道路に積もった雪がスタットレスタイヤでツルツルに磨かれて鏡の様なスケートリンクみたいな路面のことです。
もっとも冬の雪道は、圧雪アイスバーンが当たり前ですが、鏡のようなスケートリンク路面(ちゃんと鏡のように映ります!)も時折あり、このときは恐怖の連続 です。真っ直ぐ走っていても車が自然と横に滑って行きます。おまけに車を止めて、車を降りると歩けないほど滑ります。こんな時はゆっくり走るのが一番です。
次に後者の吹雪。私は先日、高速道路を走っていて本当の吹雪を体験しました。
以下の文章は、そのときの体験談です。
石北峠へ撮影に行った帰りに深川から高速道路に乗ったのですが、このとき小雪がちらちら。滝川のあたりで一回目の吹雪に遭遇したのですが視界は100m程度 あり、この程度なら良くあるので気にもせず走ってました。ところが吹雪のメッカである岩見沢(地形的に吹雪になり易い?!)を過ぎた辺りから吹雪が強くなっ てきました。東江別ICを過ぎたときには、視界は50m前後。
追い越し車線を、行く車があると巻き上げられた雪によって視界は数秒閉ざされますが何とか走っていました。札幌の手前の江別西ICに差し掛かったとき高速を 降りようかと思いましたが「あとちょっとだぁ〜」と思い降りなかったが恐怖の始まりでした。
江別西ICを過ぎたとたんに猛吹雪。上から降ってくる雪と強風で積もった雪が巻き上げられる地吹雪で視界がゼロ。自分のボンネットすら見えません。
道路も直線なのかカーブなのか全くわからず、横にかすかに見える中央分離帯を頼りに車を40km/h程度で走らせます。(ここで車を止めたら後続の車に追突され ます。)
終点の札幌まで、どのくらいあるのか分からないまま、通常なら15分も掛からない区間を40分近く走り、気がつくと50m程先に料金所が見えホッとしました。
ホッとしたところで気持ちに余裕が出てきたのか、「なんで、こんな猛吹雪で通行止めにしないのか」とつぶやくと反対側の料金所には長蛇の列が出来ており、ど うやら通行止めになったらしい…。思わず「もっと早やく通行止めにしろ〜」と言う言葉が…。
以上が体験談です。私も何度か吹雪の中を運転したことがありますが、このときばかりは無事に帰り着けないのでは無いかと思いました。
(遭難した時の気持ちが分かったような気がしました。)これがこの冬一番の出来事かな!?
おっともう一つ冬の運転で気をつけなくてはならない物がありました。それは、轍(わだち)。
春先になると道路に積もった雪が融け始め、車が通ると轍が出来ます。この轍を甘く見ると痛い目に遭います。
日中に雪が融け、轍ができ、夜になると気温が下がり凍る。
この行程を繰り返していくうちに、スーパー轍が出来上がります。特に裏道の轍はすさまじく高さが15cmを越えます。油断するとハンドルを取られたり、車の お腹を大きく打ったりします。
これも雪のほとんど降らないところでは、体験できない恐怖だと思います。ズラズラと書きましたが、読み返すと辛いことばかり…。
ここで北海道の冬で良いことを書きます。
・雪がいっぱい降って、周り一面が銀世界!おまけにホワイトクリスマスが確約されます。
・冬に限ったことではないけど、時間の進み方がゆっくりの様な感じがする。
・寒いけどダイヤモンドダストや樹氷、流氷が見られる。
・雪祭りホワイトイルミネーションなどイベントが盛りだくさん。
・スキーに行くにも朝はゆっくり、帰りは渋滞なし。
・雪の中を走るSLが見られる。(喜ぶのは一部の人かな?)
・北海道の女性は色が白くて美人が多い。冬は頬が赤らんでかわいい。特に札幌は、石を投げれば美人に当たる!?(独身男性の方、どうですか?!)
・そして、長い雪の中の生活が終わり水芭蕉、福寿草、桜、梅、チューリップなどが一斉に咲き出し、日本で一番華やかな春を迎えられる。(これから私は体験します。)
こんなすばらしい北海道に来ませんか?!!!
悪魔の囁きでした…。